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2015.06.27

サワコの朝 大石静 生みの母、養母(抜粋)

阿川:今日1日、パソコンやペンに触れてないってことは・・
大石:ないですね。
    1行しかできなくてもやってる。お休みあんまり好きじゃない
阿川:「セカンドバージン」とか「セカンドラブ」とか
    本腰入れて本気の愛を追求し始めたの?
大石:そういうわけでもないですよ。
    「ふたりっ子」も最初から激しいものだったからうけた。
阿川:NHKには珍しく、離婚もあるわ婚前交渉もあるわ
大石:当時としては珍しかったし、そういうので結構攻めてたはず
    みんながやらないことをやる。
阿川:「セカンドバージン」は、舞台がNHK。
    夜の10時台。結構激しい物語。
大石:寝たり起きたりしてました(笑)
阿川:あれは、何に対する挑戦なの?
大石:だんだん年をとってくる。
    老いるってのは悲しいなと感じ始めた年頃に書いたもの。
   「恋」と「老い」を書いたもの。
   鈴木京香さんは当時老眼じゃなかったけど
   老眼鏡をかけて新聞を読んだり「老い」をすごく作りました。
   恋は若いものだとテレビの世界で思われてるじゃないですか。
   ラブストーリーとか、監督さんやプロデューサーとか
   みんなで自分の場合を語るわけですよね。
   その時に「あたしの場合は・・」って言い出すと
   みんな「んん?」って(笑)
阿川:「きょうは男性ばかりだからみんな無礼講で」が
    ある歳からくる。
大石:そうですよね。
    日本って、本当に若いもんを文化にする国でしょ。
    不思議ですよね歴史長いのに。
    伊勢神宮が20年に1回、遷宮(せんぐう)するでしょ?
    あの時真っ白い木をね、新品のね・・
阿川:新築ほやほやの
大石:あれを美しいと思ってるじゃない?みんな
    やっぱ伊勢神宮のせいで新しいものがいいって
    なっちゃってるのが残念(笑)

    ヨーロッパは40すぎた女の人が素敵だってなってるし。
    若々しいものだけが尊いってのだけは抵抗していきたい。

阿川:「ふたりっ子」の頃の女性脚本家って
    一般的には向田邦子さん、橋田壽賀子さんとか
大石:あと「金八先生」の小山内(美江子)先生。
    まだまだいらっしゃったと思いますけど圧倒的に男の世界。
    いま女の方が多いですね。
阿川:過酷な競争?負けてやるもんかって感じは
大石:前はテロップに「脚本家○○」って出ると
    念力かけて「潰れていけ!」と思ってた

    それはなんか貧しいなって思って、
    負のエネルギー出すのやだなって
    若手もいる世界に自分もいるって素敵じゃない?って。
    最近、活気を呈してないって思うけど。
    あんまりたくさん稼げないせいじゃないかしら。
    なんか優れた才能が脚本家に向かってきてないと思う。
    40代にはいるのよ。宮藤官九郎とか坂元裕二とか
    50代にはいっぱいいますよ。中園ミホとか。
    「うぉお!恐れ入りました!」でもないなあと思って。
    野島伸司さんとか坂元裕二さんだって
    10代から出てるのよ。そういう人がいっぱいいたの。

阿川:脚本家という職業に魅力を感じない人がいっぱいいる。

■記憶の中で今もきらめく曲
ニニロッソ「夜空のトランペット」

17歳の初恋を思い出す。自分のこと可愛かったなあって。
ときめいていた幼い自分が愛おしいと思う。
農協にみかんを買いに行くのをジャンケンでやって
勝ったから二人で行ってキスしたっていう・・
ご飯を食べても勉強しても「キスした」っていうのが
99.9%占めちゃって。

阿川:有名な話ですけど
    お隣の旅館に養子っていうの?
    養子で行かれて。
 

■関連記事
ボクらの時代 安藤優子×阿川佐和子×大石静  2014.2

大石:母が二人いたわけです。
    そっからセカンドなんとかとかふたりっ子とか
    「ふたつ」がキーワードになったと思うんです。
    隣同士にいて愛情はかけられてたと思う。
    養母はね、
    「1日たりとも男の人に食べさせてもらわないで生きてきたし
    立派だと思うけど、静ちゃんはこんな苦しい人生ダメよ
    いいところのお嬢さんになって可愛がってもらいなさいね」
    専業主婦の母は
    「これからは結婚なんかが目的じゃダメだ。
     仕事を持って自分の力で生きていきなさい」
     全然違うことを言う。混乱しました。

     パニック症候群みたいになって一時期。
     訳わかんなくなって泣いちゃうみたいな。
     二人の母がいるところではならないの。
     でも愛されてる確信があった。
     生みの母の悲しみが痛いほどわかるから。
     養母は経済的には豊かだから、心地よさが違うの。
     父がキーポイントじゃない?
     父は「子供は社会に愛されるもの」アメリカ的なこと言って
     心の中が西洋個人主義だから「どこのうちで育ってもいい」
     でも父は養母も生みの母にも
     男と女の関係があったのではないかと
     この年になってわかる。

     母は産後の肥立ちが悪く調子が悪かった。
     いつも私をとなりに寝かせてたんだけど
     ちょっとウトウトすると私がいない。
     父が隣に連れて行ってた。

     で、母もノイローゼになっちゃうんですけど
     二つのうちの子みたいにして。
     行ったり来たりが当たり前になった。 

■脚本、キャスティング
みんなで作るおもしろさ。
私がうまくいってないと思ったシーンが
演出家とか役者によって良くなってることもある。
あたしはこういうことがやりたかったのにこうなってた、と
がっかりするようだったら小説書いたほうがいい。
(要求が通ったのは)3人だけ。
内野聖陽、佐々木蔵之介、長谷川博己。
相手役が決まらなくて気分転換に映画館行ったら
内野君が出てて「これだ!」と。
NHKに電話して「今出てるから見て」
最後は人だかりがしてロケできないくらいの人気者。
蔵之介さんはチームの時から彼しか目がいかない。
あの人が全部空間を占領してる。
長谷川くんは連れて帰ってうちに飾っておきたい。
男は指。生指見たらたまりませんわよ。
口角がピッと上がってる人。

向田邦子さんが憧れ。
中でも「幸福」
(1980年 竹脇無我、岸恵子、中田喜子)

■いま心に響く曲
アルファ波が出る・・

妄想力は想像力。

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